ア行
RCとは
鉄筋コンクリートのことを指します。コンクリートは、圧縮されたときの強度は非常に強いものの、逆に引っ張られたときの強度は約10分の1程度しかないと言う弱点があります。 そこで、引っ張りに強い鉄筋をコンクリートに複合させ、圧縮にも引張にも高い強度を実現しているのが鉄筋コンクリートとなります。 また鉄筋コンクリートは単位当たりの重量が重く、防音性や保温性に優れていることからマンションや高層ビルなどでもよく利用されております。
ALCとは
軽量気泡コンクリートのことを指します。
ALCパネルは内部に多数の気泡があることから軽量で断熱性に優れており、重量はコンクリートの約4分の1、熱伝導率約10分の1程度になっています。そのため小・中規模の建築物では建物の総重量を軽減するためにALCを用いることも多く、また耐熱性を活かして防火区画の外壁などで活用されています。
足場とは
工事現場で作業する際に、建物の周りに設置する仮設作業床や通路の事です。足場には、枠組足場、単管足場、ブラケット一側足場、など様々な種類がありますが、工事現場における事故を未然に防ぐ重要な役割を果たしています。
朝顔とは
工事中の落下事故を防ぐために、工事現場の足場から突き出した状態で設置する養生設備の事です。
足場が組まれている工事現場で、斜め上に突き出して設置されている防護棚で、工事中の作業員や資材の落下を防ぐためのものです。
上げ裏とは
庇や軒、階段などの裏側のことで、軒天井、軒天などと呼ばれています。
また、上げ裏は一般的な外壁や屋根部分とは異なり、直接雨にさらされることはないが、水分がたまりやすく、透湿性の高さが絶対条件となり、多くの場合リシン仕上げの塗装がされています。
上塗りとは
下塗り、中塗りの後、塗装工程の最後として行う塗装のことです。「トップコート」と呼ぶことも。上塗りは塗装後に目に見える部分となります。上塗りは風雨や紫外線などから外壁や屋根素材を守り、耐候性を高める意味でも大切な役割を果たしています。
上塗りとは、下塗り、中塗りの後、塗装工程の最後として行う塗装のことです。「トップコート」と呼ぶことも。上塗りは塗装後に目に見える部分となります。上塗りは風雨や紫外線などから外壁や屋根素材を守り、耐候性を高める意味でも大切な役割を果たしています。
エフロレッセンスとは
コンクリートやモルタルの表面部分に、白い生成物が浮き出る現象のことを指します。日本語では「白華現象」と呼びます。 これは、コンクリートの内部や表層部に侵入した水分が蒸発する際に石灰分などの可溶性物質とともに表面部分に染み出してきて固まったり、空気中の二酸化炭素と反応して固まることによって起こります。
エフロレッセンスが起こる原因としては、太陽光があたり、乾湿の差が大きくなりやすい南側や、気温が高い夏場よりも冬場のほうが進行します。
エフロレッセンスの発生自体はコンクリート構造物の強度には影響がなく、生成物そのものも無害なのですが、外見上に大きな問題が起こることがあります。
朝顔は足場の高さが10m以上では1段以上、20m以上では2段以上、突き出す長さは足場から水平距離で2m以上、斜材の角度は20度以上とされております。
カ行
ガルバリウム鋼板とは
鉄板を基材としてアルミニウム、亜鉛、シリコンからなるめっき層を持つ亜鉛合金めっき鋼板のことを指します。
ガルバリウム鋼板は防食性が非常に高く、その耐久性の高さを理由に建物の外壁や屋根の材料で使用されるケースが増えてきています。
また、ガルバリウム鋼板でできた戸建の大きな魅力は、耐久性だけではなくその高いデザイン性にあります。そのためデザイナーズマンションやデザイナーズ建築などでも利用されています。
片流れとは
一方向にだけ傾斜を持っている屋根のことを指します。片屋根と呼ぶこともあります。片流れの場合は屋根部分の骨組みも少なく形状もシンプルなので、雨漏りなどのトラブルを減らせ、コストが安く済むこともあります。ただし、片流れの屋根を設置すると壁面の面積が増えるため、強風に弱くなってしまうというデメリットもあります。
クラックとは
外壁にできる「裂け目」「ひび割れ」のことを指します。
地震など外部からの力によって生じる場合や、内部の構造のゆがみなど、クラックが発生する原因は様々です。
放置しておくとクラックから雨水が外壁の内部に侵入し、構造が腐ってしまったり鉄筋が錆びたりして建物の耐久性が大きく低下してしまいます。
クラックの中でも髪の毛ほどの細く小さなひび割れはヘアークラックと呼びますが、ヘアークラックでも補修は必要です。
グラスウールとは
短いガラスの繊維でできた綿上の素材のことを指します。
断熱・耐熱・耐食性などに優れているため、住宅の断熱材、空調設備の保温・吸音材、床の緩衝材などの建築材として用いられています。
また、優れた防音性があるので、ホテルの壁や防音室などにも利用されています。
珪藻土とは
珪藻の殻の化石でできた堆積物です。
珪藻土は耐火性や断熱に優れているため、建材や保温剤として利用されています。建材としては、高い保温性と適度な吸湿性を活かして、壁土として使用されています。最近では、珪藻土は漆喰のような趣のある外観仕上がりを実現することもできます。
ケレンとは
塗装をする前に塗装面の汚れや錆、旧塗膜などを落としたり、錆びていなくても塗料の密着性を高めるためにあえて表面に傷をつける作業のことを指します。特に、鉄部に塗装をする場合などはケレン作業が非常に重要となります。ケレン作業を十分にしないまま塗装をしてしまうと、またすぐに錆が発生したり、塗料がはげ落ちてしまう原因になります。塗装をする上では塗料を塗る前のケレン作業や高圧洗浄といった下地調整作業がとても重要になり、塗膜の寿命に大きく影響します。
高圧洗浄とは
塗装をする前に、外壁や屋根の塗装面に付着しているカビや汚れ、藻や苔などを高圧の水流によって洗い流す作業のことで、チョーキングが激しい場合は事前にチョーキングの粉を洗い流しておくことも必要です。金属などの錆びなどは高圧洗浄では落とせないので。ケレン作業などが必要となります。
コーキングとは
外壁や屋根などを施工する際に、建物の気密性や防水性を保つために、素材の隙間を目地材などで重鎮することを指します。
コーキングと類似する言葉にシーリングがあります。いずれも素材の隙間を重鎮することおよびその材料のことを指していますが、通称では、あらかじめ形が決まっているものをシーリング材と呼び、逆にチューブ容器に入っており、専用のコーキングガンで施工する樹脂のことをコーキング材と呼ぶことがあります。
コロニアルとは
屋根の材料として用いられている石綿スレートのことを指します。瓦屋根などとは違い、必ず塗装が必要です。
コロニアルは軽くて加工がしやすい上に、耐候性にも優れているという特徴があるため、最近では瓦やトタンの代わりにコロニアルが用いられるケースが多くなっております。コロニアル屋根は10年~15年程度で劣化が進むため、定期的な塗り替えが重要となります。
サ行
サイディングとは
セメントや金属などでできた板状の外壁材のことを指します。外壁材にはモルタルやタイル、ALCなど様々な種類がありますが、サイディングはその中でも住宅の外壁材として広く普及しています。
サンドブラストとは
エアコンプレッサーを用いて高圧の空気で素材に砂(研磨剤)を吹き付ける加工方法のことです。錆とりや塗装剥がし、塗装面の清掃、下地処理のほか、石材の仕上げなどにも用いられ、特に鉄鋼材などの塗装前に塗装面の清掃処理を行う際にサンドブラストが実施されます。
シーラーとは
下塗り用の塗料で、コンクリートや木材など吸収性が良い下地が上塗りする仕上げ塗料を吸い込まないようにするほか、下地と仕上げ塗料の密着性を向上させるための接着材としての機能を持っています。下地と仕上げ塗料の接着性が悪いと、塗膜の剥がれにつながります。
また、シーラーにはアクリル溶剤やウレタン溶剤など様々な種類があり、下地の素材や状態、仕上げ塗料によって適したシーラーを用いることが非常に重要です。下地や上塗り塗料と相性が悪いシーラーを使用してしまうと、剥がれの原因になってしまいます。
また、フィーラーは主にクラック補修や、凹凸がある下地を滑らかにするために使用されており、シーラーとフィーラー機能を兼ね備えている「微弾性フィーラー」などもあります。
シーリング材とは
空気や水が内部に侵入しないように、タイルの目地や建物外部のサッシ取り付け部分、外壁のつなぎ目や隙間、コンクリートの継ぎ目などを充填する材料のことを指します。一般的に合成樹脂やモルタル、油性パテなどが用いられています。
シーリング材で目地や隙間を充填することで防水機能が確保され、建物の耐久性が向上します。また、シーリング材は外壁材などの素材の膨張や変形を吸収します。
シックウス症候群とは
新築の住居などで起こる倦怠感や、のどの痛み、吐き気、頭痛、湿疹、呼吸器疾患などの体調不良全般のことを指します。
高断熱化が進んだ住宅では建材などから発生する室内空気汚染が起こりやすくなっているほか、湿度の高さが引き起こす細菌やカビ、ダニの繁殖などの汚染物質などによる室内の空気汚染がシックハウス症候群の原因だと考えられています。
スタッコとは
外壁などを仕上げる際の吹付材・左官材料の一つです。セメント系、合成樹脂エマルション系などの仕上げ塗材を5~10ミリの厚さで塗装面に吹付けたあと、コテやローラーなどで表面に凹凸をつける手法はスタッコ仕上げなどと呼ばれています。スタッコはリシンの吹付よりも厚みがあり、重厚で高級感のある仕上がりとなります。
素地とは
モルタルやコンクリートなど、塗装面の素材が露出している状態のことです。
素地には通常、塵や汚れなどが付着していますが、これらの付着物をそのままにしてしまうと、見た目の仕上がりに影響が出るのはもちろん、塗料の密着性や塗膜の性能が下がり、結果として塗膜の耐久性が低下します。
そのため、素地から汚れなどの付着物をきれいに取り除き、素地を平滑にしておく必要があります。この作業のことは素地調整・ケレンと呼ばれています。
素地調整・ケレン作業をどこまでしっかりとやるかで塗装の仕上がりや性能の発揮、耐久性に大きく差が出るので、素地調整は塗装の中でも非常に重要な作業です。
スタッコとは、外壁などを仕上げる際の吹付材・左官材料の一つです。セメント系、合成樹脂エマルション系などの仕上げ塗材を5~10ミリの厚さで塗装面に吹付けたあと、コテやローラーなどで表面に凹凸をつける手法はスタッコ仕上げなどと呼ばれています。スタッコはリシンの吹付よりも厚みがあり、重厚で高級感のある仕上がりとなります。
タ行
だめこみとは
ローラーで塗装をするときに、窓枠の周りや入隅などを先行して刷毛で塗装しておくことですローラーでは塗装できない隙間や隅々までしっかりと塗装を行います。刷毛で境目のラインを描く場合もだめこみと言われます。
断熱塗料とは
塗装するだけで熱伝導を抑え、断熱効果を発揮することができる塗料のことを指します。熱の反射・放射を防ぐことを遮熱と呼ぶのに対して、断熱の場合は熱伝導を遮断することを意味します。
断熱塗料を外壁や屋根に塗装することで、室内の熱が外に逃げるのを防ぐことができます。
チョーキングとは
塗装した表面が紫外線や熱、風雨などが原因で劣化し、塗料の色成分の顔料がチョークのような白い粉となって吹き出してくる現象のことです。
チョーキングが起こっている外壁を触ると、手に白い粉のようなものがつきます。
それは塗装面が経年劣化している証拠ですので、塗り替えの目安だと言えるでしょう。
塗り替えを行う際は、耐久性・耐候性に優れた塗料を使用することでチョーキングが発生するまでの期間を延ばすことができます。
耐久性・耐候性に優れた塗料は価格も高いのですが、長期的に考えれば塗り替え回数が少なくて済み、結果として安く済むこともあります。
トップコートとは
塗装工程のうち、最後に行う塗装のことを指します。いわゆる「上塗り」ことです。トップコートは塗料の仕上がりを決める工程で、模様や光沢、色などがこの工程で決まります。
塗料の乾燥時間
適正乾燥時間は、数時間になります。天候にも左右されますが3時間~5時間ほどの場合が多いです。
また塗料よりも、防水材料の方が乾きにくいです。
塗料の種類において一般的な樹脂系統はアクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系となります。
アクリル系からフッ素系へ向かうにつれて、樹脂成分が固くなります。樹脂成分が固いということは、もちがよいことに繋がり、また汚れにくさにも繋がります。
柔らかいものの上についた汚れよりも、硬いものの上についた汚れの方が拭き取りやすいことをイメージしていただけると、わかりやすいのではないかと思います。
ナ行
中塗りとは
下塗り作業が終わった後、塗料が乾燥した時点で上塗りの前に行う塗装作業のことです。中塗りは平滑な下地を作り、上塗り剤を補強する役割を果たしています。上塗り後は見えなくなってしまいますが、綺麗な仕上がりを実現するためには、中塗りも非常に重要な工程の一つです。
ハ行
吹き付け塗装とは
塗料を霧状・粒状にして吹き付けて塗装する方法です。吹き付け塗装に使用する塗装器具としては大きく分けて空気圧の力を利用して塗料を吹き付ける「エアスプレー」と、塗料そのものを加圧することで吹き付ける「エアレススプレー」があります。いずれも「ガン」と呼ばれています。
フィラ―とは
塗装する下地に生じしている細かい凹凸やひび割れなどを埋めて、下地を調整する際に用いる材料のことを指します。クラック補修や、段差がある下地をならす際にも利用されます。フィラ―は下地の状況によってコテやローラーなどを用いて塗布されます。
最近では塗り替えの際にシーラーとフィラ―機能を兼ね備えた「微弾性フィラ―」という下塗り材を用いる仕様が主流になってきています。
ただし、微弾性フィラ―は粘度が高く、浸透性が低いため、既存の塗膜がないケースや下地の劣化が著しい場合にはそのまま塗布することができません。その場合は最初にシーラーを塗布する必要があります。
プライマーとは
「最初に塗る塗料」のことです。
プライマーの上に塗料を塗り重ねます。
下地との接着機能を持っているものは接着プライマーと呼ばれており、シーラーとも呼ばれています。
金属を塗装する際は防錆機能を持った防錆プライマーを使用します。 プライマーは塗装する上で非常に重要な役割を果たしており、適切なプライマーを使用しないと、塗装後の塗膜の早期劣化の原因になります。
方形屋根(ほうぎょうやね)とは
四方向に傾斜があり、棟が一点に集まっているピラミッドのような屋根のことです。上から見ると四角に、横から見ると三角に見えるのが特徴です。外壁を風雨から守る効果は高いものの、屋根裏の換気には配慮が必要です。
縁切りとは
屋根材が重なり合う部分にたまってしまった余分な塗料を取り除く作業のことです。縁切りをしないと、屋根材の中に侵入した雨水などが逃げ場を失い、雨漏りや腐食の原因となります。
マ行
棟とは
二つの屋根面が接合している、屋根の頂上部分のことです。
屋根の棟部分がトタンの場合、棟包み板金(むねづつみばんきん)と呼びます。棟包みも経年により劣化し浮いて、外れるなどして雨漏りの原因となるため、定期的な補修・交換、塗装が必要です。
目地とは
部材と部材の継ぎ目や境目にある凹部や、装飾のための溝のことを指します。目地部分には目地材を充填するのが一般的です。外壁の目地をしっかりと塞ぐことで、外壁内部への雨風の浸食を防ぎます。
モルタルは
砂とセメントを水で練り混ぜて作られたものです。壁や床の仕上げ、タイルやブロックの接着、鉄筋コンクリートの補修に用いられます。
コンクリートはセメントに砂と砂利を混ぜ、水で練って作られるのに対して、モルタルには砂利は含まれていません。セメントと砂は1:2 ~1:3の割合で混合されることが多く、モルタルはペースト状で施工性が高い点が特徴です。砂の割合が多いほど強度は小さくなるものの,ひび割れは少なくなります。
ヤ行
養生とは
工事中、塗装面以外の部分や既に仕上がっている部分に塗料がかかったりしないように、シートやマスキングテープなどで覆うことです。
養生は塗装面以外の面を保護するだけではなく、綺麗な仕上がりを実現する上でもとても重要な作業で、塗装する前に施しておく必要があります。塗装後は乾く前に養生を外す必要があります。塗料が乾くと、養生を外した際に塗料が一緒に剥がれ落ちてしまうことがあります。